「不妊ルーム」では、”卵巣セラピー”をおこなってから、
妊娠される方が増えています。
卵巣セラピーとは、簡単に言えば、
血液の中の微量物質、すなわち、甲状腺ホルモン、亜鉛、銅、
ビタミンDなどを微調整して、卵巣の中の卵子を快適な状態ににする治療です。
卵巣セラピーを、金魚と水槽に例えると、わかりやすく説明できます。
水槽の中にたくさんの金魚が泳いでいる状態をイメージしてください。
金魚が元気に泳ぐためには、その水槽のコンディショニングが大切なはずです。
水槽の温度管理や、酸素濃度などが適切でなければ、
金魚は元気がなくなってしまうでしょう。
これと同じようなことが女性の体にもいえるのです。
自然な妊娠を望むにせよ、体外受精を受けるにせよ、
もっとも大切なことは、よい卵子が卵巣の中で育つことです。
私は「不妊ルーム」で妊娠された方、
そして紹介先の医療機関で妊娠された方は、
必ずカルテを振り返ってみることにしています。
そうすると「不妊ルーム」で妊娠された方は、
卵巣セラピーを行い、亜鉛、銅などの微量元素、甲状腺ホルモン、
ビタミンDなどの数値が良い周期でのタイミングで、
妊娠に至っているケースが多いのです。
また紹介先の体外受精で妊娠されたは、卵巣セラピーを当院で併用し、
数値が良い周期に採卵した卵を移植して、妊娠していることが多いのです。
このようなことから、卵巣という水槽のコンディションを良くすることによって、
金魚、すなわち卵子が快適な状態に置かれることで、
妊娠につながると、私は考えています。
特に妊活女性の高齢化を考えた場合、
体外受精を視野に入れている方も多いですし、
さらに更年期に備える意味からも、
こうした女性の身体にやさしい卵巣セラピーがとても重要になってきます。