【書籍試し読み】不妊治療の不都合な真実(14)

不妊治療の不都合な真実

不妊ルーム院長が執筆いたしました書籍「不妊治療の不都合な真実」の内容の一部をご紹介いたします。

 

■助成のコストパフォーマンスは曖昧

日本では年間に約330億円(2015年度補正予算/2016年度予算の165億円と、同額の都道府県予算の合算)の税金が体外受精への公的助成に使われています。そのことで、どの程度の効果があがっているのでしょうか。

助成を受けることなく行った体外受精で妊娠することも多く、体外受精で生まれる子どものうち、明らかに助成の成果だと呼べるケースがどのくらいあるのかは疑問です。体外受精によって生まれた出生児の数は、日本産科婦人科学会によれば2012年で約3万8000人ですが、このうちのどのくらいが、公的助成の結果生まれたのかを示す数字はありません。つまり、そのコストパフォーマンスはよくわからないのです。

平成23年度に行われた体外受精への公的助成の結果を見ると、35歳以上に対して行われた件数は全体の70パーセント、40歳以上に対する件数は30パーセントを占めています。体外受精に対する公的助成は、子どもが生まれる確率が低い人に投じられており、大半が「死に金」になっていると思われます。

2004年にこの助成事業ができてから、十年以上の間、ずっと年齢制限はありませんでした。それまでは、50歳の女性でも年収制限以内であればこの助成を受けることができました。今回の制度改定にあたっても、38歳で切るか42歳で切るかで議論がかなり分かれたようです。これまで40歳以上も対象だったものをここで切れば反発がでる。今回の改正は、消費税をいきなり10パーセントまで上げずいったん8パーセントに上げるような、一時的な経過措置かもしれません。

 

 

不妊治療の不都合な真実

「不妊治療の不都合な真実」

>「不妊治療の不都合な真実」をAmazonで購入

 

不妊治療や不妊症のご相談なら東京の不妊ルームのトップへ