【書籍試し読み】35歳からの妊娠スタイル(4)

35歳からの妊娠スタイル

不妊ルームの院長が執筆いたしました書籍「35歳からの妊娠スタイル」の内容の一部をご紹介いたします。

 

タイミング法か人工授精か
それとも体外受精か

●年齢だけが理由で体外受精に踏み切る必要はない

「35歳から卵子は急激に老化していく」――という言葉がよく聞かれるようになったため、自分には不妊治療しかない、人工授精や体外受精でしか妊娠できないと考えるようになった方は少なくないと思います。また、最近ではAMHという卵巣年齢をはかる検査などもよく行われるようになり、この検査で卵巣年齢が高いといわれると、とくにそういう傾向に陥ります(AMHについては第二章で詳しく触れます)。また、一度不妊治療を経験した人はとくに、不妊治療だけが妊娠に近づく道だと考えるようになりがちです。

たしかに、体外受精などの高度生殖医療によって、これまで妊娠が困難だったケースでも妊娠が可能になったのは事実です。しかし、年齢だけが理由で体外受精に踏み切る必要はなく、体外受精で妊娠しなかったカップルが治療をやめたら自然妊娠したというケースは少なくありません。
当院においても、不妊治療で赤ちゃんを授からなかった人が、タイミング法や漢方薬などのフォローアップによって、妊娠するケースが数多くあります。

実際に、2013年のとある月の当院の状況をご紹介します。この月は13名もの方が妊娠されました。妊娠反応陽性時の「不妊ルーム」での治療内容は、下記の通りです。

Aさん 32歳:クロミッド+漢方薬(+)
Bさん 29歳:クロミッド+漢方薬(-)
Cさん 41歳:漢方薬+男性因子の治療(+)AIH1回あり
Dさん 36歳:漢方薬のみ(-)
Eさん 30歳:高プロラクチン血症の治療(-)
Fさん 32歳:クロミッド+漢方薬(-)第一子も当院
Gさん 30歳:タイミングのみ(-)
Hさん 32歳:漢方薬のみ(+)AIH3回あり
Iさん 39歳:タイミングのみ(-)
Jさん 33歳:漢方薬のみ(+)
Kさん 35歳:クロミッド+漢方薬(-)第一子も当院
Lさん 29歳:クロミッド+漢方薬(-)
M さん 41歳:タイミングのみ(-)
※(+):不妊治療歴あり、(-):不妊治療歴なし

この月は、比較的年齢の若い方や不妊治療歴が浅い、もしくはなかった方が多かったのですが、それでも35歳以上の方が5名おり、うち2名は40代です。こうした方たちが、タイミング法や飲み薬の排卵誘発剤や漢方薬などのからだに負担の少ないフォローアップによって妊娠していることにはぜひ注目していただきたいと思います。

Hさんは、人工授精がうまくいかないということで、憔悴しきった様子で相談にみえました。そして、話が終わると「何か気持ちが楽になりました」と言われたのが印象的でした。そして今回、妊娠していることを告げると、「不妊ルーム」に通いだしてから、私や私の周りで、不思議なことが次々と起こっていたんです」とおっしゃっていました。

もちろん、Hさんの妊娠は不思議なことでなく、人工授精がうまくいかなくても自然妊娠するケースは、私も数多く経験しています。

(~中略~)

私もこれまでの「不妊ルーム」の経験から、人工授精までの段階で、hMG-hCG療法などを濃厚に行ってきた人は、体外授精にエントリーしても、妊娠に至りづらいといった印象をもってきました。また、体外授精は、35歳を過ぎたあたりから妊娠率が低下し始め、40歳では、生産率(最終的に子供抱いて帰れるる確率)が、10%をきってしまいます。そうした医療であるにもかかわらず40~60万円という非常に高額な医療費が請求されるわけです。ですから、そうした確率の低い体外受精という医療に、大きなお金はかけられないというのも、自然な考え方だと思います。

こうした人達には〝開き直り療法〟をおすすめしています。「不妊ルーム」でも、40歳以上の女性が、タイミング法のみで妊娠に至ったり、漢方薬や排卵誘発剤(クロミッド)を併用することで、妊娠することは、なんら珍しいことではなくなってきました。ですから「妊娠したら儲けもの!」といった気持ちで、開きなおってみるのです。そして、毎日を楽しく過ごすというのもまた、私は立派な不妊治療だと思います。

 

 

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