ふたりが生活している空間が快適だと妊娠力は高まる

ふたりが生活している空間が快適だと妊娠力は高まる

快適な空間を作る

妊娠力を高める生活を送ろうとするなら、ふたりのいる空間が快適であることがとても大切です。

「快適な空間」とは物理的な空間のことだけではなく、精神的な意味での快適さ、身も心もリラックスできる空間であるということも大切です。

 

たとえば、あなたの家は、ふたりともに「早く帰ってきたい」と思えるマイホームでしょうか?

妊活のカウンセリングをしていると、奥さんが不妊治療に熱心すぎて、ご主人に強いプレッシャーになっているというカップルに時々お会いします。

ご主人のほうはきっと家路に向かう足が重たいでしょう。

「排卵日が近づくと憂鬱になる」

「家に帰ると子どもの話ばかりで気が滅入る」

とため息をついているとしたら、ご主人にとって我が家は快適空間とはいえないと思います。

いっぽう女性のほうにも、自分の話を聞いてくれない、もっと真剣に考えてほしいと不満をもつ女性も多くいます。

 

不妊に関するものはなるべく目の届かないところに置く

私はよく「不妊の本はなるべく目の届かないところにしまって、必要なときだけ見るようにしてください」と言います。

寝室の本棚にずらりと不妊関係の本が並んでいるとしたら、その寝室リラックスできる寝室であるはずがありません。

これは1つの例ですが、自分たちが気づかぬうちにこういう状態に陥っていたりするものです。

夫婦生活がなければ赤ちゃんができないのは当たり前のことですが、それ以前にセックスをしたいという欲求が高まらなければなりません。

セックスしたいという欲求は、ふたりを取り巻くさまざまな環境や状況によって、アップ・ダウンします。

まずは、自分たちがマイホームで本当にくつろげているか、どんな場所がお互いに好きか、コーヒーでも飲みながら、ふたりでゆっくりと話し合ってみてはいかがでしょうか。

著者
こまえクリニック院長
こまえクリニック院長放生 勲(ほうじょう いさお)

弘前大学医学部を1987年に卒業後、都内で内科研修を経てドイツ・フライブルク大学病院に留学し、帰国後は東京大学大学院で医学博士号を取得。2004年に「こまえクリニック」を開院し、不妊治療と相談を専門とする「不妊ルーム」を運営。自身も4年間の不妊治療経験を持ち、ストレスケアを重視した診療を行っている。『令和版 ポジティブ妊娠レッスン』(主婦と生活社)をはじめ、不妊治療に関する著書も多数出版している。

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