「妊活」と「美活」は同じ“意味”

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コラム

「妊活」と「美活」は同じ“意味”

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2023年7月26日

 

わたしは「妊活」と「美活」は同じことだと思っています。

美しくなるための行動が、なぜ妊活になるのかご存じでしょうか?

 

それは女性の体の仕組みを考えてみれば理解できます。

あなたを女性らしい体つきにし、髪のツヤ、肌のハリを良くしているものは何でしょうか。

それを突き詰めて言えば、女性ホルモンとも呼ばれるエストロゲンです。

そしてこの女性ホルモンは、卵巣の中でつくられます。

卵巣はあなたの子宮の両側に位置する、ティースプーンくらいの小さな臓器です。

この小さな場所から分泌されるホルモンが、あなたを女性らしくしているのです。

その女性ホルモンが十分に分泌されるためには、卵巣が生き生きしている必要があります。

 

そしてこの卵巣の中に、あなたの赤ちゃんの元である卵子があります。

卵巣が元気であるということ、それは女性ホルモンが十分に分泌されていることであり、それはとりもなおさず、卵子も生き生きとしていることなのです。

ですから、卵巣を活発にすることは、妊活であり、より美しくなることなのです。

卵巣が元気であるためには、気持ちの持ち方も大きいのです。

妊活している女性は、美しくありたい、若々しくありたいと努力します。

また生殖活動も活発です。

そうした気持ちの持ち方やアクションが、女性ホルモンのみならず、妊娠関係のホルモンの値をよくするのです。

そして、医療の面から足りないものを補填して、卵巣を元気にするのが、「卵巣セラピー」です。

 

私が「卵巣セラピー」ということを意識したのは2〜3年前からですが、それ以前より漢方薬や、甲状腺ホルモン製剤を用いた治療を行っていました。

今から振り返れば、それも「卵巣セラピー」の一環だったのです。

 

さらにいろいろな医学知見を取り入れ、より卵巣を元気にすべく、サポーティブな治療を行ってきたところ、当院でも40歳以上の方の妊娠が増えました。

また、体外受精の医療機関に紹介した方においては、40歳以上の妊娠がまったくまれではなくなりました。

 

「美・妊活」という新しい言葉

みなさんに「美・妊活」という新しい考え方をご提案したいと思います。

「美・妊活」とは、私が作った造語ですから、初めて聞く言葉だと思います。この言葉の意味は、美しさも妊娠も同時に追求しようとするアクションです。そしてそのことが、女性としてみずみずしい生き方だと、私は言いたいのです。何事も明るい気持ちで取り組む方が、後ろ向きの気持ちでいるよりは、より早く、そしてより簡単に達成できることが多いものです。「美・妊活」は、まさにそういう言葉なのです。

 

不妊という言葉はご存じだと思いますが、私はとてもネガティブな響きがあると感じます。

十年ほど前からでしょうか?「就活」「婚活」…など「○活」が流行しました。

そうした流れの中で、「妊活」という言葉も生まれました。

不妊というより妊活といったほうが、はるかにポジティブな響きがあると思います。

女性ならだれしも美しくありたい、いつまでも若々しくいたいと思うでしょうが、私はそうした気持ちと、妊娠を望む気持ちとは、ベクトルが同じだということに気づいたのです。

そのため私は妊活を一歩進めた「美・妊活」という言葉を提唱したいと思います。

 

女性にとっての重要なキーワード「顆粒膜細胞」とは

顆粒膜細胞は、女性にとって重要なキーワードであり、この細胞を理解することは、妊活のみならず、これからのあなたの人生もより幸せにすると思います。

 

顆粒膜細胞とはまだ受精していない卵子の周囲を取り巻く細胞のことです。

さて、聞き慣れない顆粒膜細胞ですが、女性なら、誰しも、いつまでも若々しくいたい、より艶のある肌を保ちたいと言う願いを持っているはずです。そうした願いを叶えてくれる役割を担っているのが顆粒膜細胞です。

卵巣の中で休眠状態にある原始卵胞が、脳からの刺激で毎回数百個が覚醒し、排卵レースにエントリーします。排卵レースが始まると、卵胞は日を追うごとに大きくなっていきます。そして、同時に卵胞内に顆粒膜細胞が急速に増加していきます。この顆粒膜細胞から放出されるホルモンが、女性ホルモンなのです。いわば女性ホルモンは、顆粒膜細胞がかく「汗」のようなものです。

 

排卵レースが活発であれば、参加する卵胞の数も多いですから、そこから「汗」もたくさん出るというわけです。したがって、女性は肌のハリもより強く感じるでしょうし、そして性的な欲求も高まります。ですから、美を求めること、妊娠を求めることが、同じ線上にあると理解できませんか。

 

“排卵レースが活発”であるためには、先ほど述べた亜鉛・銅などのミネラルバランス、甲状腺ホルモンの血中濃度などが大切です。そして、不妊治療における安易な排卵誘発で、数多くの原始卵胞を覚醒させないことです。

 

また、「妊娠、妊娠」と意識するのではなく、私はより若々しくいたい、よりキレイでいたいと考えた方がよりポジティブではないでしょうか。そしてめぐりめぐって妊娠がやってくれば、ハッピーではないでしょうか。

 

「妊活の木」をイメージしましょう!

植木鉢に一本の幹から3〜4本の枝が出ている状態をイメージしてください。

その枝のそれぞれは、自然妊娠の枝であり、タイミング法の枝であり、人工授精の枝、体外受精の枝と考えてください。

 

何が必要かはカップルそれぞれでしょうが、どの枝に対しても、花を咲かせ実がなるために大切なことは、幹が丈夫なことではないでしょうか。

そのためには植木鉢の土に、十分な栄養を与える必要があると思います。

 

良い卵子が育つためには、より多くの卵胞が覚醒し、活発な排卵レースが展開される必要があります。

そうした卵胞の中では顆粒膜細胞がたくさん増えるのです。

その顆粒膜細胞から女性の美しさの源である、女性ホルモン=エストロゲンが分泌されます。

 

したがって、卵巣のコンディションが良いということが、女性らしさを保ち、なおかつ良い卵子を育てるというわけです。

 

植木鉢が卵巣なら、そこに栄養分にあたる、甲状腺ホルモン、ノベルジンという亜鉛のお薬、ビタミンD、DHEAサプリメントなどが必要になるわけです。

ですから、こうした栄養は、妊娠の可能性を高めるだけでなく、卵巣を元気にし、ひいては女性の美しさ、アンチエイジングにも関わってくるのです。

 

著者:こまえクリニック院長 放生 勲

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≪院長プロフィール≫
こまえクリニック院長 放生 勲

昭和62年3月 弘前大学医学部卒業

都内の病院にて2年間の内科研修

フライブルク大学病院および
マックス=プランク免疫学研究所留学

東京大学大学院医学博士課程修了
(東京大学医学博士)

平成11年5月こまえクリニック開院


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