セックスの回数が多い方が妊娠に至りやすいことは、
今までのコラムでも何度かお伝えして来ました。
今回は回数だけでなく、その質についても考えていこうと思います。
つまり、「愛のあるセックス」こそ
「妊娠力」を高めるセックスだということです。
愛のあるという言い方は抽象的すぎるかもしれません。
言い換るとすれば、お互いの気持ちが高まり合うセックス、
より激しく燃えるセックスということです。
精神論だけでなく、肉体的な面からも、
女性の快感と男性の射精のタイミングが、
妊娠のメカニズムに深くかかわっているとされているのです。
女性が深く感じると、頸管粘液の分泌が高まります。
また、射精された精子は、卵子をめざして競泳していくような
イメージをもっている人が多いのですが、実はこれは誤解です。
精子が子宮の中へ移行するのは、精子の自律的な運動だけでなく、
子宮がスポイトの役割をして精子を吸い上げるといわれています。
つまり、女性が感じることによって子宮がより収縮し、
それによって精子が子宮へと吸い上げられるのです。
それはおそらく一瞬の出来事で、そのとき取り残された精子は、
弱酸性という過酷な環境下では生き抜くことはできません。
なので、女性が強い快感をともなうセックスというのは、
妊娠にとってはより好条件ということになるのです。
あるいは、男性が女性のピークを待てずに射精をしてしまった場合でも、
精子は子宮の収縮を待っています。
このときに、女性が十分に感じていれば、頸管粘液が十分に分泌され、
精子を守る役目を果たし、お互いのタイミングがずれたとしても
妊娠の可能性を高めると考えられます。
男女が息を合わせ、寄り添いながら行う愛あるセックスこそが、
妊娠力の大切なポイントである「夫婦仲」をよりよくしてくれる
大切なアイテムでもあります。
そういう面からも、わたしはやはり
「愛のあるセックスが妊娠力を高める」のだと信じています。