FSHの値が高い、AMH(抗ミュラー管ホルモン)の値が低い場合、
「卵巣年齢が高いです。体外受精を急ぎましょう」などと、
医師に言われた方も多いとおもいます。
こうした女性でも、DHEAサプリメントの服用により、
妊娠に至るケースが、「不妊ルーム」ではしばしばあります。
DHEAには、卵子の若返り、卵巣回復作用があるからでしょう。
しかし、DHEAサプリにも問題がないわけではありません。
DHEAサプリメントは、以前はインターネットなどで入手することができました。
その後、薬事法が改正されて、個人では入手できなくなりました。
個人で入手できた当時、「不妊ルーム」に相談に来られる方には、
自己判断でDHEAを服用している女性も多く見かけました。
そして、そうした女性のDHEA血中濃度を測定してみると、
多くの場合、DHEA濃度が高くなりすぎているのです。
これでは反対に、妊娠を阻害してしまいます。
DHEAサプリメントを服用してもらうと、
多くのケースで、血中のDHEA濃度は上昇してきます。
しかし、DHEAサプリメントに対する感受性は個人差が激しく、
血中濃度のコントロールがとてもむずかしいのです。
ですから、こまめな血中濃度測定がとても大切なのです。
「不妊ルーム」では、1日1錠服用されている方から、
1日おきの方、そして、1週間に1錠の人もいます。
さらに、注意しておかなければならないことは、
DHEAは、女性ホルモンの原料であると同時に、
男性ホルモン(テストステロン)の原料でもあるのです。
したがって、DHEAサプリメントを摂取しすぎることは、
男性ホルモンの上昇をもたらす可能性があります。
サプリメントであっても、医師の指導が必要なのです。