
② 体外受精を迷っているあなたへ(その2)
「私に、体外受精以外に子どもを授かる方法がなければ、なんの迷いもなく体外受精を選択する」
(ルイーズ・ブラウン)
ルイーズ・ブラウンさんは、1978年、世界で最初の体外受精児として、
この世に生を受けました。当初、「試験管ベイビー」というネーミングで、
センセーショナルな報道をされた彼女でしたが、時は流れて、いまから十数年前、
イギリス・BBC放送のインタビューに対して、このように明確に回答した彼女の姿を
私は忘れることはできません。
私はこれまで、8,700名を超える妊活・不妊の相談に応じてきました。
そして、そのなかには体外受精などの高度生殖医療を経験された方も多く、
その数は年を追うごとに増えてきています。
また、私が不妊治療へのステップアップをすすめ、
その結果、体外受精で妊娠されるカップルも数多くいます。
私は、体外受精・顕微授精などの高度生殖医療が視野にはいったカップルが、
それをどのように捉えるべきなのか、ずっと考えてきました。
私のもとに届く体外受精経験者からの以下のようなメールは、
私に体外受精を前向きに捉える手がかりを与えてくれました。
◆やっと妊娠の報告をすることができます。
先生にお会いしたとき、32歳だった私も今月で36歳になります。
そして、もうすぐ、ようやく、母になります。
生まれてくる子を、大切に育んでいきたいと思います。
◆体外受精で半ば力づくのように妊娠したのですが、それでもやはり赤ちゃんは、
天からの授かりものだという感じがしてなりません。
◆いまはわが子に会えるのが本当に楽しみです。
生まれてきた子を見て、抱いてはじめて、
自分の不妊治療が終わったと思えるような気がしています。