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体外受精の実際

体外受精について

体外受精というのは、一般に知られる不妊治療の手法の中でタイミング法やspan class="link">人工授精の次のステップとされる治療方法です。1度行うためにかかる費用は数十万ということもあり、不妊治療の中でも「最終ステップ」だという見方をしてもよいでしょう。しかも体外受精で妊娠に至る確率は25%程度であり、体外受精を受けたからといって必ずしも妊娠できるとは限りませんし、母体へ肉体的・精神的負担がかかる可能性を無視することはできません。

それにも関わらず医師の中には、体外受精のデメリットの説明が十分でない人も少なくありません。こういった事情から、体外受精を受けることを選択肢に入れるならば、全てを担当医師に任せるのではなく、患者の側でも知識を得ておくことをおすすめします。担当医師へ質問するためにも、ある程度の予備知識は必要となるのです。

体外受精の歴史

ほんの少しだけ、体外受精の歴史を見ていきましょう。

体外受精が初めて成功したのは、1978年(昭和53年)のイギリスです。この時、1名の女の子が誕生しました。当時は体外受精の成功を受け“試験管ベビー”という言葉も一時的に流行したものの、今ではほとんど使われていません。使われなくなった理由としては、体外受精の実相を正確に映した言葉でなかったことも理由にあるのかもしれませんね。

1983年(昭和58年)には、日本でも体外受精の成功例が確認されました。その後、体外受精を受ける方は増加し、1998年(昭和63年)には、年間で10000名を突破したというデータがあります。2019年現在では、累計で既に60000名以上の方が体外受精により誕生したとされています。

体外受精の実際

体外受精は、大きく分けると、排卵誘発、採卵、採精・精子の調整、試験管内受精・培養、胚移植という過程からなります。

体外受精で妊娠に至るためにはまず、充分に発育した卵子を、それなりの個数分だけ採取できることが大切になります。体外受精においては、一度に多くの卵が必要です。これは採卵した卵子のすべてが受精するわけではないからです。自然周期の排卵は左右どちらか一方の卵巣から1個のみです。この目的のためにHMG(排卵誘発剤の一種)という卵巣を刺激する注射を何回も行います。この時、使われるHMGの量は、タイミング法において使う時に比べて増える傾向にあります。排卵誘発剤を使うことで、卵巣内にて一度に多くの卵子が成熟するのです。

とはいえ全て排卵してしまっては、後々治療へ影響を及ぼしてしまう可能性があるため、同時に点鼻薬のスプレーキュア等を使います。

不妊治療に関して、体外受精や顕微授精といった高度生殖医療をおこなう不妊治療の専門医療機関においても、妊娠した人の約75 %は女性の排卵期にあわせて夫婦生活をもつというタイミング法で妊娠しています。高度生殖医療が必要なケースは不妊症患者の約10 %です。このことからも、不妊症の患者さんのかなりの方は、自然に近い妊娠ができた可能性が高いと考えられます。

こまえクリニック「不妊ルーム」は、カップルの「妊娠力」に基づく妊娠を目指すことを基本としています。当院でこれまでに妊娠された7割近い方が、不妊治療の経験者なのです。体外受精を経験された方も、多くおられます。こうしたことから、不妊治療は自然妊娠を否定するものではないのです。

体外受精と漢方薬はシナジー(相乗)効果を発揮します

「不妊ルーム」から体外受精などを行う専門医療機関に紹介した方からの妊娠の報告が相次いでいます。

それには、理由があります。

体外受精にエントリーする方へ、“漢方薬を服用し続けましょう”と、アドバイスしているのです。漢方薬によって妊娠しやすい体になっているわけですから、体外受精を行う際も、漢方薬を続けることは大切です。

そして、採卵、培養、分割がうまくいって、良好卵となり、胚移植という段階になると、私は流産を予防する漢方薬に変更し、服用を止めないようにと、強くアドバイスします。これにもきちんとした理由があります。

胚移植を行ったということは、少々強引ですが、妊娠した(もしくはそれに近い)ということです。ですからその状況で、流産を予防する漢方薬を服用するのは、自然なことだと私は思うのです。

“漢方薬を服用し続ける”と、アドバイスしていることにより、「不妊ルーム」から体外受精の医療機関に紹介したカップルの妊娠率が高くなっていると思います

ですから「不妊ルーム」では、体外受精にエントリーする方も、漢方薬は妊娠に近づくために、なくてはならない薬なのです。

顕微授精(≒ICSI)

顕微授精は、不妊治療における高度生殖医療の最終段階に位置する治療で、精子を顕微鏡で観察しながら、卵子に直接注入するものです。

男性の精子の数が少ない乏精子症が重症の場合、精子の奇形率が高い場合、あるいは精子の運動能が低い精子無力症のように男性因子に大きな問題がある場合、人工授精も困難な場合 は、これまで妊娠する方法がありませんでした。ですから、顕微授精の登場は、男性不妊のかなりの方の妊娠を可能にする「福音」として迎え入れられました。

参考記事:人工授精のリスクと費用や成功率について

顕微授精はこれまでいくつかの改良が加えられました。そして、1992年に登場した卵子に細い針を刺して、細胞質の中に直接精子を注入する卵細胞質内精子注入法(ICSI)が、それ以前の透明帯と卵細胞膜の間に複数の精子を注入する方法(PZD, SUZI)より、妊娠率が高く、あっという間に顕微授精のグローバルスタンダード(世界標準)になりました。このICSIという方法は極端な言い方をすれば、1つの健全な精子があれば妊娠を可能にする治療法です。

これまで述べてきたように、男性不妊のブレイクスルー(突破口)となった治療法ですが、最近では顕微授精はその適応範囲が、女性側に問題がある場合にも広がっています。例えば、体外受精を何度おこなっても妊娠しない場合などです。これは卵子の外側を包んでいる透明帯というゼリー状の膜がかたく、精子が通過できない場合が多いと考えられているからです。

顕微授精は体外受精の一種ですから、体外受精の問題点はすべて顕微授精にも当てはまります。それに加えて、顕微授精の固有の問題点も考えておかなければなりません。

妊娠のメカニズムで述べたように、一般的な妊娠の際には、体内へと放出された大量の精子間で厳しい生存競争が起こり、この勝負を制したたった1つの精子だけが卵子と出会い受精することとなります。いうなれば、“もっとも優れた精子”が受精するわけで、そこには自然の摂理による厳しい淘汰というものがあるのです。ですが顕微授精を行う場合、それが全て省略され、多くても数百程度の精子から選出された1つの精子が受精します。

最近になって、例えば男性不妊が要因となっている場合、顕微授精で産まれた子どもが男の子だと、その性質を受け継ぐことがありうるともいわれているほか、無精子症や乏精子症の男性の染色体や遺伝子の性質が子どもにも引き継がれやすいことが確認されているのです。ほかにも、流早産であったり妊娠中の異常(子宮内胎児死亡や胎盤早期剥離など)の頻度も高かったりことが知られています。

現状においては、重症の乏精子症などの男性不妊の治療には顕微授精が最善であることは言うまでもありません。ですから、顕微授精をおこなう医師は、「現状で最も妊娠を望める方法」として顕微授精を紹介するとともに、顕微授精にはこのようなネガティブなデータがあるということも一緒に話をして、ご夫婦に選択してもらうことが最善の方法だと私は思います。

顕微授精は、決して単純に体外受精の次のステップとして存在するものではないと言うことは、知っておいてください。

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≪院長プロフィール≫
こまえクリニック院長 放生 勲

昭和62年3月 弘前大学医学部卒業

都内の病院にて2年間の内科研修

フライブルク大学病院および
マックス=プランク免疫学研究所留学

東京大学大学院医学博士課程修了
(東京大学医学博士)

平成11年5月こまえクリニック開院

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