妊娠に向けてのアプローチで、私が漢方薬の次に注目したのが、
DHEAというサプリメントです。
これは、あまり馴染みがない人も多いと思いますので、
わかりやすく説明したいと思います。
DHEAは、女性ホルモンの前駆体、すなわち原料です。
DHEAは人間の17種類のホルモンの原料になることから、
「マザーホルモン」とも呼ばれています。
そして、DHEAは体内でエストロゲン(女性ホルモン)に変換されます。
これによって、妊娠に必要とされるホルモンの分泌量を増やし、
また卵子の若返りや、卵巣機能回復の作用があると考えられています。
しかし、なぜDHEAにこういった作用があるのかといった
科学的な説明は、残念ながら十分ではありません。
私がDHEAサプリメントを知ったきっかけは、
体外受精に力を入れている医療機関のホームページに、
「体外受精で、良好な卵が採取できない高齢の女性に、
DHEAサプリメントを服用してもらうと、
質のいい卵がとれ、妊娠に至りやすい」と、
記されていたことがきっかけでした。
そして、別の不妊治療の医療機関のホームページにも同様の記載があり、
そのページには、DHEAが、FSHの値を低下(改善)させるといった
論文なども掲載されていました。
そこで、私は、DHEAサプリメントの服用により良好な卵が採れるのであれば、
「不妊ルーム」で行っているタイミング法でも、
良質な卵が排卵され、妊娠に至りやすくなるのではないかと考えたのです。
そこで、35歳以上の女性で、DHEAの値の低い人に、
DHEAサプリメントの服用を薦めたところ、
妊娠される女性が増えはじめたのです。
「不妊ルーム」では、DHEAサプリメントを採用してから、
40代で妊娠される女性も、安定的に見られるようになりました。
漢方薬とDHEAサプリメントは、妊活の強い味方になりました。