「不妊ルーム」でも2020年から、
亜鉛欠乏症の治療に本格的に取り組むようになりました。
そして、それとともに妊娠される方が増えてきました。
さらに驚いたことに、当院から体外受精医療機関に紹介した
女性の妊娠も増えてきましたのです。
そうした中には、43歳、44歳、45歳女性の妊娠が次々に報告され、
不妊クリニックを無事卒業しています。
その女性たちに共通しているのは、亜鉛欠乏症が認められ、
体外受精-胚移植に際して、当院からノベルジンを処方していたという事実です。
じつはノベルジンには、ちょっとうれしいお話しもあります。
一般的にクスリの副作用と言うと、悪いイメージがありませんか?
例えば、消炎鎮痛剤を飲むと胃が悪くなる、
貧血で鉄剤を飲むと気持ち悪くなる、などといったことはよくあります。
ある時、このノベルジンを服用されている女性から、
「あの薬を飲んでから化粧のノリが良くなりました」と言うお話がありました。
実は亜鉛は、肌の健康と密接に関係しているのです。
亜鉛欠乏症をともなう脱毛症なども、保険適用となっています。
ですからノベルジンを服用して化粧のノリが良くなることは、
理にかなっているのです。
薬の効果とは目的のメイン作用であり、
副次効果が副作用になるわけですから、
このようなポジティブな副作用もクスリではあるのです。
ノベルジンは、味覚異常症などにも使われますから、
食べ物の味がよりよくわかることもありえます。
もちろんお薬ですから、ネガティブなことも起こり得ますから、
採血などをこまめにおこない、慎重な対応が必要です。
これまでもいろいろな薬剤やサプリメントを用いて、
妊娠率の向上に努力してきましたが、
ノベルジンを使ってからの妊娠数の増加には、本当に驚くべきものがあります。