卵胞ホルモンは、排卵後に急降下します。それは何故でしょうか?
最も大きく育った卵胞が排卵すると、2番目、3番目に大きい卵胞は、
もはや排卵のチャンスがありませんから、卵巣の中で自然消滅していきます。
ですから同時に顆粒膜細胞も消えてしまいます。
これが卵胞ホルモン分泌が急降下する理由です。
しかしちょっと不思議な現象があります。
排卵後1週間後くらいに卵胞ホルモン分泌の第2のピークが現れます。
もはや顆粒膜細胞は存在していないのですから、
卵胞ホルモンが分泌されないのではと考えないでしょうか。
この理由を説明すると、最も大きくなった卵胞が排卵すると、
その抜け殻の卵胞は黄体というものに変化します。
黄体は、黄体ホルモンを分泌して体温を上昇させて、
妊娠の準備に取り掛かろうとするわけです。
ところが、この黄体からも卵胞ホルモンが分泌されるのです。
精子と卵子が巡り会わず、受精が成立しないと、
黄体は必要がなくなりますから胎縮し、黄体ホルモンも急速に低下し、
また卵胞ホルモンも同様に低下していき、生理を迎えるわけです。